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最終更新日:2010年4月1日
平成19年2月14日群馬県文化財保護審議会は、2月13日に開催された同審議会で、渋川市北橘町の「道訓前遺跡」から発掘された出土品約3,000点を県指定文化財に指定するよう県教育委員会に対し答申しました。
平成19年3月27日付け県報(PDF:518KB)で、「道訓前遺跡出土品一括」を群馬県指定重要文化財として指定したと告示されました。
国の文化審議会は平成19年3月16日(金曜日)に開催された同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、新たに31件の美術工芸品を国宝または重要文化財に指定することを文部科学大臣に答申しました。この中に渋川市の道訓前遺跡が含まれており、官報告示を経て、渋川市内の国指定重要文化財は4件(石造笠卒塔婆、石造不動明王立像、房谷戸遺跡出土品)となりました。なお、渋川市所有※の文化財が国指定重要文化財となるのは初めてのことです。
※他の3件は個人または自治会、県の所有
平成19年6月8日付け官報(PDF:114KB)で、「道訓前遺跡出土品165点」を国重要文化財に指定したと告示されました。
出土品の一部は北橘歴史資料館に展示しています。

焼町土器(国指定重要文化財)

三脚付石皿(県指定重要文化財)
◆出土した土器や石製品は北橘歴史資料館常設展示室で
一部展示しています。ぜひご覧ください◆
道訓前遺跡は赤城山麓の緩やかに南西に伸びる台地(標高320~330m)に立地しています。
発掘調査は旧北橘村教育委員会が平成8・9年度に行い、本遺跡が縄文時代中期中葉から後葉にかけての大規模な環状集落であることが判明しました。調査面積は約3,400平方メートルで、全体の4分の1に相当し環状集落の南西部分にあたります。
縄文時代中期中葉から後葉の竪穴住居跡40軒、土こう264基を検出しました。
群馬県は関東平野と中部山岳地帯との中間部にあり、原始より平野部からの人々や山脈を越えた人々との交流が見られる地域です。
道訓前遺跡からの出土遺物は縄文時代中期で、新潟県や長野県、南関東、北関東周辺地域との文化交流の様子や、赤城山麓に芽生えた地域文化の特色を示す土器群と共伴する石器群です。
石器類は、使用して磨耗の目立つ打製石斧や磨石が多く、三脚を削りだす特異な形状の石皿や石棒、けつ状耳飾※1、砥石などがあります。
特に本遺跡の特徴として、この地域独特の文様を付した「焼町土器(やけまちどき)※2」があります。この土器は群馬県西部から長野県東部にかけて比較的限定された地域に見られます。さらに、赤城山麓を中心に分布し、この地域の個性豊かな土器として知られる「三原田式土器※3」も出土しています。三原田式土器は、南関東からの「加曽利E1式土器※4」へ変容、吸収され、「加曽利E2式土器」の時期にこの遺跡は終焉を迎えます。
本遺跡出土遺物は、赤城山麓一帯で縄文時代中期に地域に根ざした地方独自の生活・文化が営まれていたことを示す貴重な遺物です。
土器、石器、木器、骨角牙(が)器、その他縄文時代及びそれ以前の遺物で学術的価値の特に高いもの

英国ロンドン市にある大英博物館で、大英博物館と文化庁が主催した企画展「土偶 THE POWER OF DOGU」が開催され、その展示資料のひとつとして、「道訓前遺跡出土品」のうち1点が選ばれました(上段の写真)。
また、この企画展は、大英博物館での展示後に東京国立博物館で帰国記念「国宝土偶展」として開催され、好評を博しました。